清潔な白い部屋

豊田市美術館で開催されている「gardens」展へ行った。豊田市美術館には初めて行ったのだけれど、常設展の人気投票があって何とソフィ・カルの作品が1位だった。彼女の作品は一生のうちに一度は見ておきたいものの中の一つなので今度展示があればぜひ見に行きたいと思う。

「gardens」展は白い清潔な部屋の中で成立していて、常に苺のいい匂いがただよっていた。特筆すべきは照屋勇賢と高木正勝だ。二人の共通点は甘く美しい世界の構築とその中に存在する確固たる核である。照屋勇賢はユーモアと鋭さで、高木正勝は世界に対する視線と姿勢でそれを保っているような感じがした。特に高木正勝は、私が彼のインスタレーションを見るのが初めてだったせいもあるのかもしれないけれど、今までの彼の作品の中で一番ぐっときた。ピントのずれや事物の運動が世界それ自体のような感じがした。

とにかく、白くてきれいで、私はたまにはこういう場所に来ないとだめなんだと漠然と思ったし、雨が冷たくてよかった。