2010-01-01から1年間の記事一覧

ヘッドフォン

ヘッドフォンで音楽を聴いていると、当たり前だけどそれは自分にしか聴こえず、周囲の人にはわたしがどんな音楽が聴こえているのかということは全く分からない。でも、わたしの中では色んなリズムやグルーブが響きまくりでもうすごいことになっちゃっている…

鯵のひれの赤は血液の赤

鯵をよく見るとそのひれの付け根はほんのりと血液が透けていて赤く、それは注視しなければ分からない。このように最近の私は所帯染みていて、人が食べるはずの夕食などをその人たちが食べるタイミングに合わせて作ったりしている。 桜がまだ咲かないね、いや…

暑いのと寒いのと

寒いと悲しくなる。暑いと悲しくはならない。 寒いと緊張する。暑いと弛緩する。 寒さにあるのはある種の深刻さ切実さでそういうものが続くのはやっぱり嫌だなぁ。 だけどそんな私の趣味など反映されずに地球はというか地球の日本部分は、 明日もきっと寒い…

夕方に見る夢に たいていうなされる

小さい頃住んでいた家の半径50mから4kmあたり。わたしは幼くもあり現在の年齢でもある。要するに、私の歴史のあらゆる断片がつまっているそんな私。その断片のいずれもの濃度も同一で等価値だ。 混沌とセックスと黒い霧が背景にあって、私は確信を持って何か…

風景と心理をスキャンする小説「シンセミア」

去年の読書納めは阿部和重の「シンセミア」だった。 山形県の神町という田舎で起こる事件を俯瞰的に書いているのだけれど、とにかく後半のドライブ感がすごい。読んでいてアドレナリンが出るのを実感できる小説はひさびさだった。 物語の中核を担う人たちの…