階段のほこりと六花亭のチーズクリーム

実家に帰って家がかつての自分の記憶よりも古く汚くなっていることに切なくなる。当たり前だが、両親も祖父母も年をとる。そのことを確認する作業を実家に帰る度にしなければいけない。

お正月はやはり新鮮で改まった気持ちになるし、澄んだ空気を感じていつもより空を見上げる回数が増えるけれど、その度合いがだんだん減ってきている。確実に。それには、私がすれてきたからとかお正月でもお店が開いていて普通の日と区別がつかなくなってきているからとか色々な要因があると思うけれど、気温も大きな要因の一つだと思う。最近、年々暖かくなってきているからしゃんとした気持ちになりづらいのかもし。

今の自分を形成しているのは周りの人や経験などの影響が大きいけれど、環境も同じくらい重要だ。空気の匂いとか湿度とか土地の雰囲気とか。

私は冬には雪の積もる山と広葉樹林と坂道と冷たい空気に囲まれて、木の階段に変な絵が飾ってある、おでんと湿気の匂いのする家で生活していた。